テレビで職人特集がもてはやされる理由

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一昔前、トヨタやホンダ、ソニー、パナソニックなど自動車や家電に代表される日本のモノ作りがもてはやされた。

粗悪な中国品、おおざっぱな欧米品に比べ、めったに壊れず、かゆいところにまで手が行き届いたMade In JAPANが輝いていた。

それが、テクノロジーが進化しネット社会になり、ipod、iphoneのAppleを皮切りに、Google、Amazon、FacebookといったいわゆるGAFAが台頭。

更には、airbnb、ウーバー、テスラなど新興海外勢が隆盛を極めるようになり、日本企業の活躍を第一線で目にすることは無くなった。

家電も、ダイソンやルンバを作ったirobotの後塵を拝している感が否めないし、

日本のお家芸と呼ばれたテレビも、かつては日本のパチもんと揶揄されていたサムスンやLGなどの韓国企業が先頭をひた走っている。

もはや残っているのってトヨタ、ホンダなどの自動車メーカーくらいのものだけど、それも電気自動車、自動運転になっていくとどうなるかわからない。

そんな、日本企業の凋落とは対照的に、というか、凋落しているからこそなのかもしれないけど、テレビで、日本の職人特集みたいな番組を目にする機会が多い。老舗旅館のおもてなしなども近い印象。

そこには、最先端のイノベーションや最先端のビジネスでは勝てていないけど、

日本にはこんなにも伝統的な職人の技があるじゃないか、

日本人の気の配り方ってスゴイよね、

やっぱり日本ってスゴイじゃん、

みたいな、ちょっと無理やり感が否めない、日本の伝統賛美がある。和風総本家バンザイ的な。

 

日本にはまだまだ伝統的な職人技が残っているのは誇らしいし、それをAIやらなんやらのテクノロジーを使って次世代に残していこう、というのもわかる。

けど、これって結局、過去の遺産でしかなく、

日本はすごいっていうことのカサ上げ、水増しでしかないと思う。

じゃあ、今から500年後に、『平成の時代から500年続く伝統』として取り上げられるような活動を、今、生み出せているのだろうか、を考えなければいけないはず。

 

日本のモノ作りは使い手を見ていないとか、ガラパゴスだとか、多機能すぎるとか、説明書が分厚すぎるとかと言われ、

直感的インターフェースだとか、ユーザビリティだとかっていう、横文字がもてはやされているけど、

日本人の繊細な感覚を生かしたモノ作りって、絶対に生き残る道があるというか、もう一度世界の本流をとっていくことができると思うんだけどなぁ。

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