日大アメフトタックル問題に対するアメフト経験者コメントの違和感

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日大アメフト部員による反則タックル問題が世間を騒がせている。

殺人タックルなんて表現されたり、責任問題や訴訟の可能性なども騒がれている。

何を隠そうアッシは大学時代、アメフトをしていた(ちなみに、今回の日大アメフトタックル問題では、各種メディアが「アメフト」のことを「アメフット」と表記しているようだが、それは本質とは関係ないのでおいておく)。

今回の件で、アメフト経験者がいろんな場面で、今回のプレーがいかに悪質かを語ったり、コメンテーターが反則タックルをした日大部員や、それを指示したと一部報道されている監督に対する原因究明や再発防止策を求めたりしている。

確かに、今回のプレーは誰がどう見ても悪質な反則プレーであり、非難されるべきプレーである。

けど、なんか違和感あるのは、特にアメフト経験者がきれいごとを言いすぎている感じがすることだ。

少なくともアッシが現役だった20年近く前は、相手チームのキープレーヤーを怪我させる、っていうのは普通に行われていた。そして実際に怪我させようものならば、それは褒められる対象ですらあった。

もちろん、反則無しの、正当なルールの範囲の中で、ではある。

アメフトは、体と体のぶつかり合いのスポーツである。ガチンコでぶつかり合って、相手をぶっ飛ばすことで得点に結びつけたり、防いだりするスポーツだ。

なので、いかに相手をぶっ飛ばすかが求められるし、もちろん怪我することも日常茶飯事だ。そして、他のスポーツ同様、キーマンの怪我が戦況を大きく左右する。

そんな中で、繰り返しになるが、正当なルールの範囲の中で、相手を怪我させることは正当化されていた。

それを象徴するシーンがある。

そもそもアメフトというのは、野球と同じように、攻める側と守る側に分かれて競技を進めるスポーツである。細かいルールは割愛するが、攻めているチームはある一定期間は攻め続け、その間守っているチームはひたすら守るというルールになっている。

ただ、それが混沌になるタイミングがある。その一つが、攻めているチームが投げたパスを守っているチームの選手がキャッチした瞬間(インターセプトと呼ばれる)だ。

攻めているチームが投げたパスを、守っているチームの選手がキャッチした瞬間に、攻守交代が入れ替わるのだが、実はパスキャッチした時点ではプレーは終わらずに、パスキャッチした選手(もともと守っていた選手)はそのまま得点ゾーンに向かって走っていいことになっている。

なので、パスをキャッチされたチーム(もともと攻めていたチーム)は、それを阻止すべく、パスキャッチした選手をタックルしにいく。

そして、このとき、パスをキャッチしたチームの他の選手は、パスをキャッチした選手が得点ゾーンに向かうの助けるべく、タックルに来る相手(パスを投げた、もともと攻めていたチームの選手)にぶつかりにいく。

なので、守っているチームの誰かが攻めているチームが投げたパスをキャッチすると、その瞬間からパスをキャッチしたチームの選手というのは、パスをキャッチした選手が得点ゾーンに向かうのを助ける役割を担うことになるのだが、このとき、位置関係的に離れたところにいる選手なんかは、助けることもできず、特にすることがないことになる。

で、この、パスをキャッチした選手が得点ゾーンに向かうのを助けることができない位置にいる、パスキャッチしたチームの他の選手がすることが、

なんと、相手チーム(パスキャッチされたチーム)のキーマンであるクォーターバック(QB:パスを投げる人)にぶつかりにいくことなのである。

なぜ得点と関係ないシーンでぶつかりにいくのか。それはキーマンを痛めるためである。そして、これ自体は反則ではない(ボールを持っていないプレーヤーに後ろからぶつかるのは反則だが、前からぶつかるのはOK)。

この、インターセプト後に相手QBをつぶしにいく、というのは当時はどのチームも普通に行っていた。

 

こんなプレイを正当化してきておいて、今になって日大の反則タックルを槍玉にあげて、スポーツマンシップだなんだとアメフト経験者がきれいごとを言うのは、なんか違和感を感じるんだよなぁ。

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