【書評】宮台教授の就活原論(宮台真司)で就職に対する幻想を捨てよ

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本書は、就活をテーマにしながらも、就職したサラリーマンが会社でサバイバルするための処世術を説いている。

企業はうまく生きる人間を求め始めている

(中略)状況の種類ごとに、適切に振る舞うためのロールモデルの引き出しをきちんと用意しておく

まさにその通り。

このあたりをわきまえずに、自分のやりたいことを主張する若者が多い。自分のやりたいことを懐に温めておくのはすごく大事だと思うし、やりたいことができるようになることを否定しているわけではない(やりたいことしかできないのもどうかと思うけど)。

ただ、まずは、やりたいことを主張するだけのレベルになろうよ、と思う。大して仕事ができない若者が、やりたいことを主張してしまう原因は、無責任なマネジメント層が若者に「やりたいことを主張した方が良いよ。仲間が見つかるから」的なことを言っているのに無邪気に乗っかってしまうからなんだけど、マネジメント層のこの発言は、「俺、若者のモチベーションを保ついい上司でしょ」面しているだけだと見極めないとダメ。

マネジメント層は本心で、やりたいことを自由にやれよと思っているわけではない。中には、「俺は本心でそう思っている」と言う無責任マネジメント層もいるだろうけど、もし、誰もかれもが自分のやりたいことを主張し、自分のやりたいことしかしなければ、その部門は成り立たなくなるわけだから、各自が自由にやりたいことだけをやるなんてことはありえない、ってことに気づかないとダメ。

「じゃあ、数字(売上)は必要ないってことですね。」「じゃあ、会社にこなくていいってことですね。」と問うと、たいていは「いやいや、今すぐに成果がでることだけじゃなくてもいいってことでだな。。。」とか「会社には何かしらの形では貢献しないとな。。。」とゴモゴモ言うだろう。まぁ、こういう答えが返ってくることが分かりきっている中で、問いをすること自体ダメなんだけど。

少なくとも自分のやりたいことと会社への貢献が重なるところを見つけないといけない。そのためには、まずはとにかく会社へ貢献する(言われたことをやり続ける)。もらっている給料に見合うだけの価値を発揮できていると確信がもて、自分のやっていることと同じレベルの事をもっと安くやれる人はいない、と思えるまでは。
そこまでやって、初めて自分のやりたいことを主張する権利が得られると思うけどなぁ。

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