イニシエーション・ラブ(乾くるみ)の最後、意味わからない

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メタ思考トレーニング(メタ思考トレーニング(細谷功)で2つの時間軸を超える「why」を学ぶ)で、紹介されていた「イニシエーション・ラブ(乾くるみ 文春文庫)」について。

イニシエーション・ラブ

紹介のされた方

基本的なストーリーの構成という点で斬新なアプローチをとることで話題となり、映画化もされた小説が「イニシエーション・ラブ」です。これ以上は「ネタバレ」になるので書けませんが、このように「構成」レベルでの新しい流れを見つけたら、別のものの「順番」や「構成」に応用してみようというのがまさにアナロジー発想です。

こんな風に紹介されていたので、ストーリーの構成にメチャメチャ興味を持ち、本屋で見ると、

僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて…。甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説―と思いきや、最後から二行目(絶対に先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する。「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。

なんて書かれているし、映画化についても、

あなたはきっと2回観る

とのキャッチコピーで。期待もひとしおで即購入。

あらすじ

本小説はside-Aとside-Bで構成されている。

物語前半(side-A)

1980年代後半の静岡が舞台。うぶというか理系一徹の主人公の鈴木夕樹(大学4年生)が合コンで出会った成岡繭子(こちらも少し天然系のちょいロリッ娘)に一目惚れし、徐々に距離を近づけていくベタな恋愛ストーリー。

ベッタベタな展開ではあるものの、それが逆に新鮮というか初々しく、自分の若かりし頃も思い出しながらすいすい読める。特にお互いが初めてのHのシーンなぞは、あまりのベタさに思わず顔が赤くなりながらも、なかなか読み応えがあるし、恥じらう彼女がまたかわいらしい。

話の本線では、いつしか「たっくん」というニックネームで呼ばれるようになる主人公と彼女(マユ)がラブラブな大学生活を送っていく。

とここまでがside-A。

物語後半(side-B)

たっくんは静岡の会社に就職。東京の親会社に転勤となり、静岡のマユとは遠距離恋愛状態になる。

そして、ここでもありがちな展開で、たっくんは転勤先の東京の親会社の新入社員、石丸美弥子から積極的なアプローチを受ける。で、またこの娘が慶應大学卒の才色兼備で、めちゃめちゃ良い女。いやぁ~うらやましい。同じ職場にいる才色兼備の女の子からアプローチされるなんて、男なら誰しもが一度は夢見るベタベタシーン。ベタだからすいすい読める。

で、当然、二股をかけることになるのだが、そこでマユ(静岡の彼女)の妊娠が発覚し、堕胎することになる。

このあたりから二人の関係がギクシャクしだし、マユのことを「美弥子」と呼んでしまったことからたっくんとマユは破局するというストーリー。

ネタバレ

マユとの破局後、東京の才色兼備、美弥子との道を進もうとするたっくんが、最後から2行目で、美弥子から「辰也」と呼ばれ、実はside-Aのたっくん(夕樹)とside-Bのたっくん(辰也)は別人物ということが明らかになって、おしまい、となる。

初めこれ読んだ時、同じ「たっくん」というあだ名を使った、しょうもない小手先だましか、と思い、なんでもう一度読みたくなるのか、がよく分からなった。

で、ネットを調べてみると、side-Aとside-Bは同時進行の話ということみたい。要はマユはたっくんA(夕樹)とたっくんB(辰也)に二股かけてたって話だったみたいで。

結論

もう、これ知った時、なんなんこれ!?ってなりましたわ。

さんざんside-Aでは初々しく、かわいらしく描かれていたのに。あぁ~こんな娘、ええなぁ~と思っていたのに。

Hも全然初めてでも何でもなくて、堕胎したから痛かっただけ、ってアホかと。あざやかに騙されてすがすがしいわ、という気持ちのもう真逆。こんなに読後感の悪い小説もそうないですわ。必ず2回見るどころか、二度と見るか~!

ちなみに、これ映画ではマユを前田敦子が演じているとのこと。マユユちゃうんかい!ややこしいわ!というツッコミはおいておいて、これ前田敦子メチャメチャ適役だろうな。一見、初々しく、かわいらしく、けど実は小悪魔って。前田敦子のはまりっぷりを見るために映画、一回見ようかな。

後日映画を観ました

後日、テレビ放映されていた映画を観て、改めて謎はすっきり解消しました。

前田敦子が、たっくんA(夕樹)とたっくんB(辰也)に二股かけていれば、たっくんB(辰也)も前田敦子と才色兼備の美弥子に二股をかけているという。

で、映画の最後は、前田敦子とたっくんA(夕樹)、たっくんB(辰也)が鉢合わせになり、たっくんA(夕樹)とたっくんB(辰也)がお互いの存在に気づき、前田敦子が二股かけていたことが明らかになる。

結局、一番純粋無垢で入り込めるキャラだったたっくんA(夕樹)が、ただただ二股をかけられていたっていう、読後感の悪い一本ですわ。

 

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