【書評】ショッピングモールから考える(東浩紀、大山顕)でモールの見方が変わる

「ショッピングモールから考える(東浩紀、大山顕)」を読んで。

ショッピングモールって、郊外のファスト化(その土地その土地の良さが無くなり、どこに行っても同じような建物、お店が並ぶようになること)の象徴としてネガティブに捉えられることがよくある。駅から離れたところにショッピングモールができたせいで地元の商店街が壊滅した、みたいな。

そうか?とずっと思っていた。

ショッピングモールが商店街のシャットアウトの最後のひと押しになったかもしれないけど、ショッピングモールが無くてもジリ貧だったんじゃないかとか、ショッピングモールに人が流れるようになるってことはそれだけ求められていたってことじゃないのかとか、商店街は地元に住んでる人はどうせここで買うしかないから来るわ、とあぐらをかいて何の努力もしてなかったんじゃないのかとか、結局ショッピングモールができて踏ん切りがついてよかったんじゃないの、とか思ってしまう。

だってショッピングモールめっちゃええやん。晴れでも雨でも快適に過ごせるし、服見て靴見て本読んで、ご飯食べて、服買ってお茶して夕飯買って。1日過ごせる。安全やし。トイレもキレイし。

本書もそんなショッピングモールを好意的に捉えながら、ショッピングモールはもちろんディズニーワールドについても興味深い考察を深めている。

特に印象的なのは、アメリカのディズニーは施設に行くまで、帰る時も含めて徹底して体験を作り込んでいるという視点。オーランド空港に到着したら専用シャトルバスでパーク内のホテルまで直行なので一切街に触れることがない。パーク内のホテルだとスーツケースもホテルに届けてくれるみたい。

ホテルに着いたらあとはパークで遊ぶかホテルで過ごすだけ。ワチキも春に行ったけど確かにそうだったなぁ。一切街に出ていないもんな。移動は全部シャトルバスで。オーランドだろうがフロリダだろうが一切関係無くて、単にディズニーに行ったという体験だったもんなぁ。

で、この体験が、車でショッピングモール併設の駐車場に乗りつけてそのままショッピングモールで滞在してまたそのまま車で家に帰るという体験と酷似しているという指摘には至極納得。確かに家出るところから帰ってくるまで外気に触れずに完結しているし、1日過ごせるし。

目指しているのかどうかはわからないけど、ショッピングモールがディズニーに一番近い施設ってのは納得できるなぁ。