ひと声かけるだけで世界が変わる

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ひと声マナーって、鉄道で身体の不自由な人に声掛けしましょうという文脈で使われるのを見ることがあるけど、今日の投稿はそれとは少し文脈が異なる。

ひと声掛けるだけで、気持ちが豊かになる、そんな文脈だ。

地元のフィットネスのプールの話。レーンが4つに分かれていて、利用者が4人までだと各レーン1人ずつで泳げるのだが、利用者が5人以上になると同じレーン複数人で泳ぐことになる。で、泳ぐスピードは人それぞれだから、長距離を泳いでいると、遅い人は速い人に追いつかれてしまう。

ただ、レーンの中は両側通行の1車線ずつで、追い越し車線はないから泳いでいる最中は抜けない。なので、マナーのある遅い人は、端に着いたときに後ろを振り返り、そろそろ追いつかれるかなと思ったら、後ろから来たF1スイマーをいったんやり過ごす。で、あまり間をあけるとまた追いつかれるから、すぐ後ろを安全運転で泳ぐ、というのが暗黙のルールとなっている。

平日の決まった時間帯だといつ行っても端っこのレーンで泳いでる女性スイマー(年の頃50くらいか)がいる。この人、相当泳ぎが速くて、そのレーンに人を寄せつけないオーラをはなっている。毎日いるっぽいし、主(ぬし)みたいな感じ。けどそれって、同じお金払っているのに独占してる感じでなんとなく感じ悪いなぁと思っていた。

先日、いつもの時間帯にプールに行くと、着いた時間が少し早かったためか、その女性スイマーがいなかった。で、端のレーンが空いていたので泳いでいた。

すると、やっぱり来た。かの女性スイマーだ。

躊躇なく僕が泳いでいるレーンへ(本人的には、いつもの自分のレーンへ)。私のレーンで何しちゃってんの?的な感じで。けど、先に泳いでいたのは僕だし、このレーンを使う権利は僕にもあるし、と我関せずで泳いでいた。けど、当然追いつかれる。女性スイマー速いもん。もちろん僕は、自分の遅さをわきまえつつマナーもあるので端に着いたとき、スマートに道を譲った。

すると、

「すいませ~ん」の声が。ターンをする際にきっちりとこっちをみて声をかけてくれたのだ。「すいません」 文字にして5文字の言葉で、僕は一気に満たされた気持ちになった。あ、ええ人やん。とともに、自分にも使う権利がある、とかなんとかせせこましいこと考えていた自分や、自分が逆の立場のとき、遅い人に対して、はいはい、どいてどいて、お先に~、みたいに抜くのを当然と思っていた自分が恥ずかしくもなった。

せせこましい、ギスギスした、弱肉強食の世界から、おおらかで、人間味のある、包摂・共生の世界へとがらっと変わった。

一声でこんなに相手の気持ちを変えられるんや。エレベーター乗ったときとか、商品を受けとるときとか、日常生活で相手の気持ちを豊かに変えるチャンスはいっぱいあるし、相手の気持ちを豊かにできる人が、自分の気持ちも豊かにできるはずや。

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