ライバルと呼ぶべき同じ力量の相手がいる幸せ

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ライバル対決、みたいなフレームで取り上げられることがちょいちょいある。特にスポーツ選手に多くて、リオ五輪競泳男子の入江と萩野とか、ゴルフの石川遼くんと松山とか。ちょい前はハンカチ王子と田中マー君っていうのもあったし、古くはボクシングで辰吉と薬師寺なんてのもあった。テレ東の浅ヤン(モー娘とかケミストリーを産んだテレビ番組、浅草橋ヤング用品店)の坂本一成と工藤兄弟とかもあった、いや、あれはただのケンカか。

で、ライバル対決って、取り上げる方とか見る方は、ライバル同士の戦いを無責任に楽しんで、試合が終わった後のコメントで「あいつがいたから頑張れました」とか負けた方の「あいつと全力で戦えたので悔いはないです」みたいなノーサーイド的なインタビューにすがすがしい気持ちになったりするものだけど、これって本心か?と思っていた。やっぱり勝ちたかったんちゃうの?的な。

先日、子供が所属している野球チームの上級生の試合を観戦した。

首都圏のかなり大きな大会の準決勝、決勝で、会場もプロ野球で使用される球場と、本格的だった。ケーブルテレビの取材というか撮影クルーも来ていて、応援席の保護者や下級生の応援の様子を撮影していた。

試合内容はと言うと、序盤こそお互いの力量がわからない中での緊張感のある展開だったが、徐々に子供の所属しているチームが試合を優勢にすすめていった。ヒットのたびに歓声があがり、1点、4点、2点と毎回のように得点を重ね、ついに合計点数が10点までいった。その間取られた点数はエラーがらみのホームランによる2点のみ。で、結果は10対2の5回コールド勝ちとなった。

監督も大喜び。応援席も大喜びだった。

アッシはというと、子供が出ているわけではないので、ひいきのチームを応援するイチファンとして試合展開を楽しんだ。ヒットを打てば「オォー」と歓声を上げ、三振をとれば「ええ球やぁ~」と手をたたいた。周りの、上級生の保護者のように、応援歌を歌ったり(小学生の野球なのに、プロ野球並みにひとりづつ応援歌がある)、メガホンで音頭をとったりすることはなかったけど。

で、40分くらいの休憩をはさんで決勝戦。当初は準決勝だけ見て帰ろうかと思っていたけど、それなりに面白かったし結果も気になったのでそのまま残って観戦することにした。

また序盤はお互いの力量がわからない中での緊張感のある展開だった。初回にちょっとしたエラーがらみで1点をとられるも、その後はお互いスコアボードに0が続く。少年野球は7回制のようで、最終回の前の6回にも1点を追加されて0-2。

スコアに象徴されるように、お互いに堅守が光り、緊迫した良いゲームだった。最終回の子供のチームの攻撃。保護者席は総立ちで応援。その中でアッシ家族は冷静に着座しながら、けれどもそれなりに盛り上がりながら観戦を続ける。

結果、得点することはできずに0-2で負けた。

残念。

けど、10対2でコールド勝ちした準決勝よりも圧倒的に、緊迫した、手に汗にぎるハラハラした試合展開を楽しめた。

で、冒頭の、ライバルの存在に戻ると、本気でスポーツに取り組んでいる人ならば、試合で勝ちたい、優勝したい、というのはあるだろうし、もちろん勝ったらうれしいし、楽しい。けど、ただ勝てばうれしい、楽しいというものではなく、勝てるかどうかわからない状況の中、ひょっとしたら負けるかもしれないという不安に押しつぶされそうになりながらも、がむしゃらに挑んむ、そしてその結果、勝つということがうれしいし、楽しいのだと思う。

圧倒的大差で勝ってばっかりでもそれはそれでつまらないと思う。と考えると、勝ち負け以上に、ライバルと呼ぶべき、同レベルの力量の相手がいるっていうのはやっぱりいいものだなぁと思うわけであります。

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