アッシの高校時代からの友人に、江本(仮名)という男がいる。
この男がどでかいことをしでかした。
これまでの連載はこちら。
大学で離れ離れになり疎遠になっていったアッシ達であったが、結婚し上京してきた江本を含めた高校同窓メンバーと不定期的な会合を重ねることになる。
ある日、江本から「嫁が死んだ」と知らされたアッシたちであったが、一年後、今までと変わらぬ姿の江本と再会を果たし、それ以降はまた江本も交え不定期に会合を続けていた。すると、とある会合で江本が夜のザギンの店のめちゃめちゃ美人さんに通っていることを告白する。
ひととおり、江本と銀座NO.1と言っても過言でないであろう美人ホステスとの蜜月っぷりを堪能し、どこか悶々とした気持ちを各自が抑えながらもその日の会合はお開きとなった。
その後また、アッシと赤沢二人で飲んでいるときには、ちょくちょく江本の話題になった。
あいつ、お金大丈夫なんかな。
マンションはどうすんねやろ。
やっぱり寂しいんやろうな。
けど、その先には何もないよなぁ。
なんてことをグダグダだべっていた。
そして、しばらくたって、また会合を開くこととなった。
久しぶりに会うメンバーもいて改めて近況を共有したり、また、働き方改革や東芝不正会計問題などの時事話をテーマに激論を繰り返していた。
で、話も一通り盛り上がった頃、仕事がトラブって急遽遅れることになった江本が合流した。
数ヶ月ぶりにあった江本は、どこか顔色が悪い、というか老けたというか、そんな印象だった。
(江本)「そやねん、痩せてん」
(アッシ)「そうかぁ、痩せたかぁ。やっぱ仕事忙しぃんか?」
(江本)「そやなぁ、いろいろあってなぁ」
なんて話をしながらも、話題は体重増加やダイエット、節酒、禁煙など中年まじかのおっさんらしく健康をテーマにひとしきり話された。
で、話がある程度ひと段落したころを見計らって、江本に、誰からともなく、しかし誰もが気になっていた、銀座のNO.1ホステスとの関係について
「で、そっちはどうなん?」
と問うや否や、
待ってましたと言わんばかりに食い気味で江本が
「そう、そやねん、実はな・・・」
と話し始めた。
え、なんなんそのリアクション。
ゴクリ。唾を飲み込む一同。
振られたか、
いやいや、実はニューハーフやったか、
いやいや、やっぱりパトロンのおっさんがおったか、
いやいや、ヤれたのか、
いや、やっぱり金が尽きたのか、
どうした、どうした江本・・・
「実はなぁ・・・」
「同棲してんねん」
・・・
・・・
え〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!
あの娘と?
あのべっぴんさんと???
なんやて!なんやて!江本!!!
あの、銀座NO.1ホステスと誉高い、マナちゃんやったっけ?、あの娘と
ど、ど、ど、ど、同棲やて〜〜〜〜〜〜!!!
またしても、会合のテンションが一気にヒートアップ。
江本のきったないマンション(いや、マンション自体は綺麗なのだが、一人暮らしになり散らかった部屋)を思い出す。
あの部屋で、あんな美人と一緒に生活してるって、どういうことよ!
いやいやいや、なんの勝負かわからんけど、勝ったやんか、江本、江本大志よ!
その場に居合わせた誰もが叫び声とも奇声とも取れぬ声をあげている中で、一人勝ち誇り顔の江本。
そして、そんな江本の口から、さらなるぶっこみが・・・