面白いアメフト用語①あおてん,ぎる

面白いアメフト用語。

あおてん

漢字で書くと、”仰転”なんだろうな。アメフトって肉弾戦というか、ぶつかり合いが多いのだが、1VS1で真正面からぶつかりあった時に、当たり負けて、仰向けに転がってしまうことがある。これがあおてん。

アメフト界では、もっとも恥ずべき行為とされている。ちなみに、アメフトはかなり頭脳的なスポーツで、戦略、戦術がモノを言うスポーツ。なので、試合はもちろん、練習もビデオを撮り、戦術通りの動きができているかを、常に確認し合う。

で、そのとき、練習や試合であおてんされた姿が映っていようものなら、何年たってもいじられ続ける、そんな恥ずべき行為。

ぎる

ちなみに、アメフトって、野球と同じで、攻撃、守備が分かれていて、攻撃を交互に繰り返すスポーツ。野球は3アウト制だが、アメフトは4アウト制で、攻撃側が4アウト取られるまでに10ヤード(まぁ10メートルくらい)以上を進めば、また0アウトに戻って、また4アウト取られるまでに10ヤードを進んで、を繰り返して、端っこまで進めば点が入るというスポーツ。途中で4アウトで10ヤード進めなければ、そこで攻守交代。

アメフトは、アメリカの4大スポーツ(MLB:野球、NBA:バスケ、NHL:アイスホッケー、そしてNFL:アメフト)と言われるが、実は、一番最後にできたらしく、野球、バスケ、アイスホッケーの面白いところを取り入れていると言われている。

具体的には、野球の攻守が分かれて、表、裏で交互に攻撃を繰り返すところ。バスケの点数がたくさん入るところ。そしてアイスホッケーの肉弾戦らしい。

で、話を”ぎる”に戻すと、守備側が、攻撃側のパスをインターセプトすること。インターセプトすると、まだ0アウトだろうが1アウトだろうが、一気に攻守が交代するので、ビッグプレーとなる。

この、インターセプトすることを、アメフト界では”ぎる”という。

「ぎるぞ、ぎるぞ!」「ぎったれやぁ~」「ぎったぞー」

”ぎる”。なんとなく、盗むから来ているんだろうな。

こうしてみると、アメフト用語も結構面白いのがあるね。

続編はこちら。

日大アメフトタックルに見る正義感を振りかざす一般市民

各種メディアを騒がしている日大アメフトタックル問題が進展。反則タックルを実施した本人による会見が行われ、スタメン人事権を一手に担っていた監督、コーチからの、スタメン確約をちらつかせてながらの指示があったことが明確になった。

ちなみに日大アメフトタックル問題についての過去記事はこちら。

日大アメフトタックル問題に対するアメフト経験者コメントの違和感

日大アメフトタックル問題に見るスポーツマンシップとは

この会見に対し、監督、コーチ側からは「反則プレーで怪我させろ、とまでは言っていない」と苦し紛れの言い訳をしてくるかもしれないけど、そして、それは事実かもしれないけど、話された言葉そのものよりも、その文脈や、それがどう受け止められたかの方が重要なことは明らかである。

教育的指導に立つ人が、自分の言動がどう受け止められているか、どう伝わっているか、それも反則してまで相手に怪我をさせるに至るような事態を引き起こす言動だったのかどうかについて、無頓着だった、とか、乖離があった、とかってことですますわけにはいかないだろう。

まぁこれについては、テレビでも日大アメフト部OBや現役選手までもが次々と監督、コーチの普段の言動について言及しているので、もはや言い逃れはできないと思うので、そんな中であとは、監督、コーチ、そして日大の無様な言い訳、言い逃れがどれくらいあるか、ってことになっていくのだろう。

それにしても、今回の日大アメフトタックル問題(監督、コーチの指示があったことが明らかになり、選手が顔と名前を公表したのに同調して殺人タックルという表記がされなくなった)が、ワイドショーのみならず、連日Yahoo!ニュースのトップ記事になるほど各種メディアを騒がせるほどの大ごとになったのってなんでなんだろう?

もちろん、アメフト関係者的には衝撃的なプレーではあるけれども、例えば、アッシが現役の時、関西学院の選手が練習中のぶつかり合いで不幸にも亡くなったこともあるけど、ここまで取り上げられることはなかった。どこかの大学のアメフト部員が強姦罪で捕まった時も、割とさらっとしていた。

勝つためには手段を選ばない、反則まがいの行為、という点では、昨年の夏の甲子園での大阪桐蔭が負けた仙台育英戦が思い出されるが、このときもそれなりにネットではざわついていたけど、テレビではそんなに取り上げられることはなかった。

ちなみに、大阪桐蔭の話というのは、仙台育英のバッターランナーが内野ゴロか何かでの一塁駆け抜け時に、ファースト守備についている選手の足を蹴って怪我させたというプレイ(故意かどうかは分からず、反則ともなっていない)。

その足を蹴った選手というのは実は、その前の試合でも同じようにファーストを守っている選手の足を蹴っていたという事実があり、結局それを恐れたファーストの選手が一塁をちゃんと踏めなかったことがきっかけとなって、春夏連覇のかかってた大阪桐蔭が逆転負けした、ということもあってそれなりにネットでは盛り上がってはいたけれど、今回ほど各種メディアで取り上げられることはなかった。

もちろん、今回のタックルは明らかな反則だったということや、相手が結構な重傷を負ったということ、そして、アメフトというスポーツの根幹を揺るがすプレイであったということはあったと思う。

そもそもアメフトというのは、相手選手を怪我させようと思えばいくらでもさせられるし、それを防ぐことはできない。抑止するために罰則を厳しくしておくことはできるかもしれないが、それでもここまで明らかな反則でなくても、ルール順守を装いながら怪我させることも十分可能なスポーツでもある。

だからこそ、今回の件はアメフトというスポーツの存続にも影響する事件なので、アメフト関係者が敏感に反応するのはわかる。それはわかるけど、アメフトなんて日本でプロ化もされていないマイナースポーツに、なんでこんなに多くの一般の人が食いついたのだろう。

国民感情の潜在的なところに、「ほらみろ、やっぱりアメフトなんて野蛮なスポーツ、なくしたらええねん」みたいな感情があったとは思えない。一般の人からするとアメフトなんてあってもなくても良い程度の関心ごとだったはずだ。

ちなみに、この日大アメフトタックル事件がおきるまでは、世間は加計学園問題、森友学園問題、そしてTOKIO山口メンバー問題に注目が集まっていたけど、それらがこれ以上クローズアップされないように、隠れ蓑に使われたという側面もひょっとしたらあるのかもしれない。

ただ、それ以上に、加計学園問題も森友学園問題も、なんとなく問題であることはわかるけど、これといった決定打がなく、関係者も多岐にわたっていて一般人には構造がよくわからない。けど、なんかおかしいことが起きている、みたいなもやもやしたうっぷんがあったり、

山口メンバー問題も大きな問題ではあるものの、山口メンバー個人が悪いのは明らかであり、謝罪もし、社会的制裁も受けているのでこれ以上批判してもただの弱いものイジメになるということもあったりで、

なんか一般市民にとってはムクムクと湧きあがる感情はあるものの、その発露が無いという状態だったのではないだろうか。

そんな中で起きた日大アメフトタックル事件は、対象が学生ということもあり、一般市民にとってはちょっと上から目線で見れる、格好の正義感の振りかざし先だったような気がする。

そしてこの事件は、実はスポーツのみならず、ビジネスの場にもはびこる勝利至上主義(売上市場主義)による息苦しさに対する息抜き的要素もあり、またAIがはびころうとする世に対する、正義感という人間性の復権の狼煙とも捉えられるのではないかと感じているのだが、そのあたりはまた別の機会に書こうと思う。

日大アメフトタックル問題に見るスポーツマンシップとは

日大アメフトタックル問題、ついにタックルをした学生が記者会見をすることになった。日大の管理責任はどこにいったのか呆れるばかりではあるが、それはおいておいて、

先日、この件に対してテレビなんかでアメフト経験者が、今までさんざんルールにのっとった中ではあるもののおよそスポーツマンシップとは言い難いプレイをしてきておいて、今更スポーツマンシップが問われるとかってきれいごとを言うことに対する違和感について書いた。

日大アメフトタックル問題に対するアメフト経験者コメントの違和感

少し話はそれるが、先日、息子の少年野球の簡易的な審判講習を聞く機会があった。アウト、セーフの判定や基本的なポジショニングについて一通りのレクチャーを受けたのだが、数十年審判をやっている講師の方曰く、そんな自分でもルールのうち7割くらいしかわかっていないと。それくらい野球のルールは細かく、量も膨大なそうで。

そんな少年野球審判でよくある誤認が、ピッチャーの牽制球に対するボーク判定らしい。投球時に上げた足が軸足側に入った状態で牽制球を投げたらボークだとか、まっすぐに上げたまま回転するのはOKとか、いろいろと詳細の規定はあるみたいなのだが、もっとも根源的な原則は

ランナーを騙してはいけない

ということのよう。

なので少年野球でよく見かける、キャッチャーを凝視しキャッチャーの方に投げるふりをしながら牽制球を投げるのは、本来はボークらしいのだが、実際はどのチームでも普通にやっているプレーになってしまっているというのが実状らしい。

ちなみに、この前、息子の試合を観戦していたら、これと関連したプレーとして、相手チームのファーストの子が、牽制球を受け取ったあと、ピッチャーにすぐにボールを返球せずにじっと隠し持っているというのをやっていて、

審判に、「君、ボールを早く返しなさい。そんなことをするように指導を受けているのか!?」的な注意を受けていた。

ちなみにそのファーストの子は、その後も、守っている間しきりにこちら側のベンチ(彼からすると相手チームのベンチになる)を気にして、ときおりサインを盗み見るようなことをしていた。

小学生の本人が自発的にこんなことをやってやろうと気づくはずもなく、おそらく大人がこんなことを指導しているのかと思うとなんか寂しい気持ちになった。

話を牽制球ボーク問題に戻すと、牽制球を投げる際に騙すのはダメだけど、要は一瞬の隙をつけ、ってことなんだと思う。

騙すのではなく、隙をつく。

じゃあ騙すと隙をつくの違いは何か、と言われると、これはもう内面の問題になってくるのではないだろうか。

外見上は同じようなプレーであっても、そこに相手を騙そうとする邪な意思があったのかどうか。

野球のインフィールドフライにしても、サッカーでわざと倒れてPKをもらうのにしても、古くは野球で当たっていないのにデッドボールを主張するなんて珍プレー好プレーおなじみのプレーにしても、そして昨今流行りのリプレイ検証にしても、

どれだけルールでがんじがらめにしても、結局それをかいくぐったり、逆手にとるようなプレーは出てくるのだから、そこでこそ内面、まさにスポーツマンシップが求められるってことなんじゃないだろうか。

アメフトも相当細かいルールがたくさん存在するし、審判も7人いる。それでも邪な意思を持ったプレーを全てチェックすることはできないし、ましては未然に防ぐことなんてできない。

だからこそ、ルールとか勝負以前に、そのスポーツができるのは、相手チームがあってのことであり、相手も自分も同じスポーツで切磋琢磨する良きライバル=同じスポーツに携わる仲間である、ということをもっと自覚するところから始めなければいけないんだろう。

相撲協会でも、所属部屋が異なる関取同士がつるむのは良くない、とかじゃなくて、もちろん外での関係性を土俵に持ち込むのは論外だが、土俵上で真剣勝負をするためにも、お互いをリスペクトしあう関係性を育むっていう視点で見た方がいいんじゃないかなぁ。

ただ、もう少し引いた目で見ると、ルールの網の目をかいくぐるとか、ルールを逆手にとるとかって、実はビジネスの現場で、古いしがらみや慣習を断ち切ったり、それこそ法律の網の目をかいくぐって新しい成功を納めた人を褒めそやすみたいな風潮があることが影響しているんじゃないか。

日本人はルールに縛られすぎて、ある種ルール無用の無法地帯とも呼ぶべきイノベーション領域では海外勢に遅れをとっている的な言説。

まぁ、けどそのあたりは、なんでもかんでも成功すればいいって言うわけでもなく、昨今話題になりつつある、パーパス(存在目的)とかティール組織(進化型組織)とか、SDGs(持続可能な開発目標)がらみのESG(環境・社会・ガバナンス)とかってのにつながっていく問題意識なんだろうけど、それはまたの機会に書きます。

日大アメフトタックル問題に対するアメフト経験者コメントの違和感

日大アメフト部員による反則タックル問題が世間を騒がせている。

殺人タックルなんて表現されたり、責任問題や訴訟の可能性なども騒がれている。

何を隠そうアッシは大学時代、アメフトをしていた(ちなみに、今回の日大アメフトタックル問題では、各種メディアが「アメフト」のことを「アメフット」と表記しているようだが、それは本質とは関係ないのでおいておく)。

今回の件で、アメフト経験者がいろんな場面で、今回のプレーがいかに悪質かを語ったり、コメンテーターが反則タックルをした日大部員や、それを指示したと一部報道されている監督に対する原因究明や再発防止策を求めたりしている。

確かに、今回のプレーは誰がどう見ても悪質な反則プレーであり、非難されるべきプレーである。

けど、なんか違和感あるのは、特にアメフト経験者がきれいごとを言いすぎている感じがすることだ。

少なくともアッシが現役だった20年近く前は、相手チームのキープレーヤーを怪我させる、っていうのは普通に行われていた。そして実際に怪我させようものならば、それは褒められる対象ですらあった。

もちろん、反則無しの、正当なルールの範囲の中で、ではある。

アメフトは、体と体のぶつかり合いのスポーツである。ガチンコでぶつかり合って、相手をぶっ飛ばすことで得点に結びつけたり、防いだりするスポーツだ。

なので、いかに相手をぶっ飛ばすかが求められるし、もちろん怪我することも日常茶飯事だ。そして、他のスポーツ同様、キーマンの怪我が戦況を大きく左右する。

そんな中で、繰り返しになるが、正当なルールの範囲の中で、相手を怪我させることは正当化されていた。

それを象徴するシーンがある。

そもそもアメフトというのは、野球と同じように、攻める側と守る側に分かれて競技を進めるスポーツである。細かいルールは割愛するが、攻めているチームはある一定期間は攻め続け、その間守っているチームはひたすら守るというルールになっている。

ただ、それが混沌になるタイミングがある。その一つが、攻めているチームが投げたパスを守っているチームの選手がキャッチした瞬間(インターセプトと呼ばれる)だ。

攻めているチームが投げたパスを、守っているチームの選手がキャッチした瞬間に、攻守交代が入れ替わるのだが、実はパスキャッチした時点ではプレーは終わらずに、パスキャッチした選手(もともと守っていた選手)はそのまま得点ゾーンに向かって走っていいことになっている。

なので、パスをキャッチされたチーム(もともと攻めていたチーム)は、それを阻止すべく、パスキャッチした選手をタックルしにいく。

そして、このとき、パスをキャッチしたチームの他の選手は、パスをキャッチした選手が得点ゾーンに向かうの助けるべく、タックルに来る相手(パスを投げた、もともと攻めていたチームの選手)にぶつかりにいく。

なので、守っているチームの誰かが攻めているチームが投げたパスをキャッチすると、その瞬間からパスをキャッチしたチームの選手というのは、パスをキャッチした選手が得点ゾーンに向かうのを助ける役割を担うことになるのだが、このとき、位置関係的に離れたところにいる選手なんかは、助けることもできず、特にすることがないことになる。

で、この、パスをキャッチした選手が得点ゾーンに向かうのを助けることができない位置にいる、パスキャッチしたチームの他の選手がすることが、

なんと、相手チーム(パスキャッチされたチーム)のキーマンであるクォーターバック(QB:パスを投げる人)にぶつかりにいくことなのである。

なぜ得点と関係ないシーンでぶつかりにいくのか。それはキーマンを痛めるためである。そして、これ自体は反則ではない(ボールを持っていないプレーヤーに後ろからぶつかるのは反則だが、前からぶつかるのはOK)。

この、インターセプト後に相手QBをつぶしにいく、というのは当時はどのチームも普通に行っていた。

こんなプレイを正当化してきておいて、今になって日大の反則タックルを槍玉にあげて、スポーツマンシップだなんだとアメフト経験者がきれいごとを言うのは、なんか違和感を感じるんだよなぁ。

意味通じるか?面白いアメフト用語②「口パン」「スナチョン」

面白いアメフト用語①あおてん、ぎるに続く、第2弾。

口パン(クチパン)

アメフトは、地面に置いたボールを挟んで、攻め側と守り側が5人ずつくらい、相撲の仕切りのように向き合ってスタートする。

攻め側も守り側もボールが動くまでボールのラインを超えてはいけないルールがあるが、

ボールが動くや否や目の前の相手を押し込むために、ボールが置かれているラインを挟んだギリッギリで顔と顔を近づけた格好でスタンバイをすることになっている。

で、この時に、相手に汚い言葉を浴びせることをクチパンと言う。

なんで、クチパンなんやろう?口でパンチってことか?

「よっえ~な~」とか「(4年生に対してわざと)1年生だっけ?」とか「くっせ~」とか、言い合っている。あ~非紳士的。

ちなみに、ポジションはお互い大体決まっているから、試合に出ている限り、毎回同じ相手と向き合うことになる。

力勝負の割と単純な押し合いなので、勝つ方はずっと勝ち続けるし、負ける方はずっと負け続ける、結構過酷な戦いでもある。

続いて、

スナチョン

ゲームスタート時、攻め側は、地面に置かれたボールを触っている選手(センターと呼ばれる)が自分の股ぐらを経由して後ろの人(クオーターバックと呼ばれる花形ポジションの人)にボールを手渡しするルールになっているのだが、この行為をスナップと言う。

ちなみに、このとき確実に手渡しするために、クオーターバックはセンターの股に直接手をぴったりつける。

ただでさえデブの汗かきが多いスポーツなのだが、夏場は、汗なのか小便なのか、わからないくらいびちょびちょになっている股ぐらに手をあてなければならないから、これも過酷な戦いである。

で、やっぱり、汗をかきすぎているのか小便のせいなのかわからないけど、自分の股ぐらを経由してボールを手渡す際に、つるっと滑ってちゃんとボールが手渡しできず、こぼれることがある。

股ぐらからボールを渡すのが、そんなに難しいのかい?と思うかもしれないが、1試合に2~3回くらいは起こるんだよね。そして、これをスナチョンという。

これは、スナップ・チョンボだろうな。

これをやると、1ミリもボールを進めることなしに1アウトになり、さらに数十センチ(場合によっては1メートルくらい)ボールが下がることになるのでチームメイトはもちろん、会場中からもため息、怒声が沸き起こることは想像に難くない。