千原兄弟の弟、千原ジュニアが週刊SPA!誌上で、
「すなわち、便所は宇宙である」
なるコラムを連載している。
千原ジュニアといえば、すべらない話の進行を務める、話芸のスペシャリストであり、芸人による芸人の大喜利イベント、IPPONグランプリの常連でもあり、朝の情報番組、ビビットのコメンテーターでもある。
そんな千原ジュニアのコラムが面白くないわけがない。
そして、千原ジュニアといえば、古くはアッシが高校生の頃(もう20年以上前である)、関西では人気の絶頂を迎えており、サバンナ、モストデンジャラスコンビ(ケンドーコバヤシの元コンビ)、二丁拳銃、水玉れっぷう隊らを従え、なにわのお笑い若手芸人最筆頭であった。
また、スタイルもよかったことから、当時はファッションリーダーでもあり、アッシも恥ずかしながら、ジュニアの、デニムのつなぎに革ジャン、ドクターマーチンブーツにインスパイアされ、そのままコピーしていたこともある。
東京に出てきてからも、友人と単独ライブを見に行って、腹を抱えて笑った。
そんな千原ジュニアのコラム。
その内容は、単に芸人の裏事情というか私生活観をタレ流すというものではなく、日常に対して新鮮な視点で切り込むものになっているので、頭を使った笑いを楽しめる。一個ずつ、映像を想像させられるというか。
ちなみに、千原ジュニアが便所で思いついたことを書き留める便所ノートがあり、それが本コラムの元ネタになっていることから、「すなわち、便所は宇宙である」と名付けられているとのこと。
そしてその単行本の最新巻にして最終巻、6冊目となる、
「これにて、便所は宇宙である」が先日発売された。
ちなみに、この単行本、タイトルに毎回一味工夫があって、
「すなわち、便所は宇宙である」
「とはいえ、便所は宇宙である」
「あながち、便所は宇宙である」
「はなはだ、便所は宇宙である」
そして、本人が結婚した際には、
「このたび、便所は宇宙である」なんて、ちょっと結婚報告を匂わせるタイトルワークで、
そして、最終巻が、
「これにて、便所は宇宙である」
となかなかに洒落込んでいる。
この最終巻で、アッシが最も印象的だったのは、トイレ表示の話。
(ちなみに本コラムは、元ネタが便所ノートだからか、ジュニアがお腹が弱いからかわからないけどトイレ関係のエピソードが結構多い)
曰く、
個室トレイは、中に人が入っていれば、「入っています」を示す赤表示になるけれども、そんなものは要らないだろうと。ノックするなり、ドアを開けようとすれば閉まっているので人が入っているのは分かると。
それよりも、必要なのは、中に入っている人が、外に並んでいる人がいるかどうかがわかる表示だと。
最近はスマホのせいで、長トイレが増えていて、お腹に弱いジュニアは何度となく間に合わず漏らしたことがあるようで。
こんな調子で、確かにっ、と膝を打つようなコラムが満載となっています。
中には、すべらない話で見たことのあるエピソードの裏話や続き話なんかもあったりで楽しめる。
で、すべらない話もそうだけど、よく、こんなにたくさんネタがあるなぁと感心するのだけど、アッシも、また最近毎日ブログを書くようになって、友人からは、よくそんなに書くことあるなぁと言われることがある。
けど、これ、多分、すべらない話に出ている常連芸人も同じだと思うんだけど、発信する場が設定されていると、必然的に話のネタを探すというか、発信の場が無いと見過ごしていたであろうネタに気づけるんです。
アッシも、ブログを書くのを中断していた時は、ネタなんて思いつかなかったけど、再開するようになってから、これ書けるな、あ、あれも書けるな、とどんどんネタに気づけるようになったというか。
だから、あんなに何回も番組が成り立つほど芸人がすべらない話を持っていることがすごいというよりは、
すべらない話っていう番組自体が、すべらない話を生んでいるのだと思うんです。